【Tableau構築ストーリー】Account Engagement × Salesforceで実現するアトリビューション分析ダッシュボード〜Passwork(Any2Tab)によるMA・CRMデータ連携と分析基盤の構築〜

2026.01.13

目次

    GA4を活用し、マーケティング施策の効果を分析されている企業は多いかと思います。しかし、「その施策が本当に受注数や受注金額の向上に貢献しているのか」を正確に判断できないというお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
      
    今回は、ETL/EAIツール「Passwork」およびTableau連携に特化した「Any2Tab」を活用し、この課題を解決する方法をご紹介します。受注への貢献度を可視化する「アトリビューション分析ダッシュボード」をTableauで構築するノウハウをお伝えします。
     
    まず、今回ご紹介するダッシュボードをご覧ください。このダッシュボードを活用すれば、各マーケティング施策が受注金額や受注数にどの程度貢献しているかを正確に把握できます。

    マーケティング部門が抱える「貢献度測定」の課題。アトリビューション分析とは?

    「このセミナーは本当に受注に貢献したのか?」「どのコンテンツが最も効果的だったのか?」——マーケティング担当者なら一度は直面したことがあるこの問いに、明確に答えられる企業は多くありません。
     
    見込み顧客が最初に接触したコンテンツから最終的な受注に至るまでには、複数のタッチポイントが存在します。メルマガ、ホワイトペーパー、セミナー、製品デモ——これらの施策が受注にどの程度貢献したのかを正確に把握できなければ、マーケティング投資の最適化は困難です。

    顧客はカスタマージャーニーの中で複数のタッチポイントを経て受注に至ります。アトリビューション分析とは、受注金額を各タッチポイントに按分し、どの施策にどれだけの成果を帰属させるかを明らかにする分析手法です。

    例えば「ファーストタッチモデル」では最初の接点に100%を帰属させることで、認知獲得に強い施策を特定できます。一方「ラストタッチモデル」では最後の接点に100%を帰属させることで、クロージングに効く施策を特定できます。このように評価モデルを使い分けることで、ファネルの各段階で有効な施策を可視化し、マーケティング投資を最適化できます。

    「受注に紐づけて」アトリビューション分析を行うことが重要な理由

    まず、MAとCRMを統合してアトリビューション分析を行うことがなぜ重要なのかをご説明します。
     
    多くのBtoB企業では、GA4を使用してアトリビューション分析をすでに行っています。どの施策が接点となって見込み客を獲得し、どの施策によって申込(CV)に至ったかは記録されています。
     
    しかし、一般的にGA4で管理できるのは申込時点までです。そこから先の受注、さらには継続受注までデータがつながっていない企業は非常に多く存在します。この状態では、たとえ計測を行っていても、「受注につながった顧客に対して有効な施策は何か」「受注金額が大きいロイヤル顧客に対して有効な施策は何か」を把握することはできません。

    ここで「同じSalesforce社の製品なのだから、Account EngagementとSalesforceを連携してTableau等で可視化すればよいのでは」と思われるかもしれません。しかし、実はそう簡単にはいかないのです。

    Account EngagementとSalesforceのTableauへのデータ連携における課題

    では、Account EngagementとSalesforceのデータを統合してTableauでファネル分析を行う場合、どのような課題があるのでしょうか

    課題①:Account Engagementは、Tableauへの直接接続ができない

    Account EngagementにはTableauの標準コネクタが用意されておらず、直接接続することができません。そのため、MAのデータをTableauで可視化するには、何らかのデータ連携の仕組みが必要となります。

    課題②:Account EngagementのデータはSalesforce連携だけでは取得できない

    SalesforceにはTableauの標準コネクタがあるため、「Account EngagementのデータをまずSalesforceに連携し、それをTableauに取り込めばよいのでは」と考える方もいるかもしれません。しかし、この方法も効果的ではありません。
     
    Account EngagementからSalesforceへの連携では、VisitorやVisitor Activityといったデータは同期対象に含まれないためです。当然、Tableauにも連携されません。
     
    その結果、例えばマーケティング施策の分析において重要な「貢献度分析(アトリビューション分析)」を行うことができなくなります。たとえば、メルマガ配信やページ閲覧などを含めた最初の接点(ファーストタッチ)は何か、商談化直前の接点(ラストタッチ)は何か、あるいは線形評価でどの接点が最も効果的だったのか——こうした分析が実現できないのです。
     
    このように、標準コネクタだけでは十分な分析を行うことが困難です。

    課題③:DWHなど大掛かりな仕組みが必要になる

    Account Engagementに対応した月額制のETL製品を使えば、SalesforceとAccount Engagementのデータをノーコードで集約することは可能です。しかし、多くの場合、裏側にBigQuery等のDWHを設ける必要があります。
     
    顧客の個人情報を扱うため、DWHを設けるとなると企業として厳格に管理しなければなりません。これまでになかった大掛かりなシステムの導入となるため、躊躇してしまうケースも多いようです。

    課題④:リアルタイム性と更新頻度の担保

    手作業でのデータエクスポート・インポートでは、データの鮮度を保つことができず、経営判断に必要なタイムリーな情報提供ができません。

    Passwork(Any2Tab)を活用したデータ連携による解決

    これらの課題を解決するために、私たちはPassworkおよびAny2Tabを活用したデータ連携アプローチを採用しています。

    Any2Tabとは

    Any2Tabは、Tableauへのデータ接続を手軽に実現するためのサービスです。Tableauが標準コネクタで対応していないシステム(Account Engagementなど)との接続が可能になります。直感的な画面操作で、エンジニアでなくても連携設定を行えます。

    Passworkとは

    PassworkはAny2Tabの上位サービスにあたるEAI・ETLツールです。「システム間のデータを、よりわかりやすい画面で、よりしっかりと連携設定する」というコンセプトで開発されています。Tableau以外への出力も必要な場合は、Passworkをご利用いただくことで、より柔軟なデータ連携基盤を構築できます。

    課題の解決について

    先ほどの章で挙げた課題がどのように解決されるかを見ていきましょう。

    • 解決策①:Account EngagementとSalesforceのどちらにも標準コネクタで接続できる
    • 解決策②:Account EngagementのVisitorやVisitor Activityなどの詳細なデータも分析に使用できる
    • 解決策③:Account EngagementとSalesforceから直接Tableau Cloudに連携できるため、管理も楽
    • 解決策④:1時間に1回の連携が自動で行われるため、施策の結果をすぐに確認できる

    頭の痛かった課題を見事に解決できていることがわかります。

    データ連携の仕組み

    このパッケージでは、以下のようなデータ連携の仕組みを構築します。
     

    1. Salesforceデータの取得:Salesforceから取引先、リード、商談、キャンペーンなどのデータを取得
    2. Account Engagementデータの取得:Any2Tab(Passwork)を経由して、Account EngagementからVisitor、Prospect、メールアクティビティなどのデータを取得
    3. データの統合・加工:取得したデータを年月やキャンペーン単位で結合し、ファネル分析に適した形式に加工
    4. Tableauへの出力:加工されたデータをTableauに連携し、ダッシュボードで可視化


    大掛かりなシステムを構築せずに、SalesforceとAccount Engagementのデータを連携できる点が大きなメリットです。

    アトリビューション分析ダッシュボードの構成と使い方

    それでは、実際のアトリビューション分析ダッシュボードの構成要素と使用方法を詳しく見ていきましょう。このダッシュボードは、マーケティング部門の方々が、受注や売上につながる顧客獲得・クロージングに有効なマーケティング施策を特定するために設計されています。
     
    大きな特徴として、集計値が受注数や受注金額の合計となっている点が挙げられます。これにより、「受注につながった顧客に対して有効な施策は何か」「受注金額が大きいロイヤル顧客に対して有効な施策は何か」を、それぞれの評価モデルで定量的に把握できます。

    4つの評価モデル〜ファースト、ラスト、線形、接点〜

    改めて、それぞれの評価モデルを詳しく見ていきましょう。

    ファーストタッチモデル

    最初の接点に100%の貢献度を付与するモデルです。「認知獲得」の観点で、どの施策が新規リードの獲得に貢献したかを評価できます。

    ラストタッチモデル

    最後の接点に100%の貢献度を付与するモデルです。「受注の決め手」となった施策を把握でき、クロージングに効果的なコンテンツを特定できます。

    線形モデル

    すべての接点に均等に貢献度を分配するモデルです。全体的なマーケティング活動の貢献度を俯瞰的に把握できます。

    接点ベースモデル(U字型)

    ファーストタッチとラストタッチのみに均等配分するモデルです。認知とクロージングを重視した評価が可能です。
     
    本ダッシュボードでは、集計値が受注数や受注金額の合計となっており、ファースト・ラスト・線形・接点の各モデルでソートできるため、それぞれの観点で有効な施策を測定できます。

    ダッシュボードでの絞り込み方

    実際のダッシュボードの使用例をご紹介します。下図では、受注金額の降順でソートし、上位セグメントで絞り込んだ状態で、さらにファーストタッチの降順で並べ替えています。これにより、受注金額が大きいセグメントの顧客層が、どの施策を起点に獲得されたのかを明確に把握できます。

    まとめ

    本記事では、Passwork(Any2Tab)を活用して、Account EngagementとSalesforceのデータをTableauで統合し、アトリビューション分析ダッシュボードを構築する方法をご紹介しました。
     
    マーケティング施策の効果測定は多くの企業が課題として抱えていますが、適切なデータ基盤とBIツールを活用することで、科学的なマーケティング投資判断が可能になります。本ダッシュボードの特徴は、定量的なデータに基づいてPDCAサイクルを回せるようになる点です。
     
    Praztoでは、Account Engagement × Salesforce × Tableauを活用したマーケティング分析基盤の構築を支援しています。アトリビューション分析の導入をご検討の方は、ぜひお気軽にご相談ください。

    Any2Tabのサービスサイトはこちら
    Passworkのサービスサイトはこちら

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