不動産・建築業界に特化したSalesforceパートナーとして知られる株式会社atsumel様。同社はもともと、グループの不動産会社でSalesforceをいち早く導入・活用した経験をもとに、2017年頃よりSalesforce導入支援事業を開始。不動産・住宅業界の業務知識とSalesforceのアドミン実務を兼ね備えた専門集団として、営業組織を中心に支援実績を積み上げてきました。
しかし近年、顧客企業からBI・AI・他システム連携といった、Salesforce単体を超えた「データ活用」の要望が増加する中、同社はその提案が十分にできないという課題に直面していました。そこでデータ連携ツール「Passwork」を活用することで、提案領域の拡大と実プロジェクトへの適用を実現。プロジェクトの背景と成果について、奥田様にお話を伺いました。

株式会社atsumel 営業部 部長
不動産,住宅企業に2015年入社し、売買仲介・住宅事業の営業を経験を経たのちに、2018年に同社のグループ企業であるatsumelへ転籍。現在はSalesforceのインプリ事業の責任者として従事し、数名規模〜数千名規模の不動産,住宅企業に向けてクラウドツールの導入提案から活用,定着化まで包括的に支援を行っている。

株式会社Prazto 代表取締役
早稲田大学卒業後、SIerでエンジニアとしてキャリアをスタート。その後、外資系マーケティング会社、Salesforceゴールドパートナー企業と、3社での経験を通じて一貫してエンジニアリング技術を磨き、多くの顧客の課題解決に従事。2019年、Salesforceを中心とした導入支援・開発事業を行う株式会社Praztoを創業。2022年にSalesforceパートナーのルーキー企業として最優秀賞「Emerging Partner of the Year – Consulting –」を受賞し、創業からの4年間で年商3.7億円にまで事業を成長させる。2025年、データ連携サービス「Passwork」の提供を開始。プロダクトサービスとプロフェッショナルサービスをハイブリッドで展開することで高い価値を提供し、事業を拡大中。「Technology and Design are True」というビジョンのもと、最適なサービスを提供するプロフェッショナルチームを統率している。

株式会社Prazto Senior Sales Manager
早稲田大学を卒業後、野村證券株式会社に入社。法人オーナー様や富裕層のお客様に対して株式・債券・保険等金融商品のコンサルティング営業に従事。2024年にPraztoにJoinし、セールス活動の全般を担当。これまでの経験を活かし、的確なパートナーセールスとインサイドセールスの戦略を立案し、実行までを一気通貫で実施。祖業である受託開発事業の販路多角化と、自社サービス「Passwork」のGTM戦略の立案・実行に大きく貢献している。

株式会社Prazto COO
大学卒業後、美容クリニックで受付カウンセラー職としてカウンセリング業務に従事。BtoBの経験を積むためサービスオフィス総合受付/秘書に転職し、入居企業様のサポートに従事。2022年9月、株式会社Praztoの教育事業への理念に共感して、SalesforceコンサルタントとしてPraztoに入社。現在は、株式会社PraztoのCOO/教育事業統括として教育事業の立ち上げと拡大を統括しながら、自らもSalesforceのトレーナーとして教育事業の実務も行う。
Salesforceベンダーとしての8年と、見えてきた「次の壁」
芳賀 : まず、御社のSalesforce事業の成り立ちとご支援領域について教えていただけますか。
奥田: 弊社のスタートは、自社がSalesforceのユーザーだったことに始まります。グループの不動産会社で2011年頃からSalesforceを使い始め、かれこれ14年ほどになります。
転機は2017年頃で、船井総研さんから「ITを活用して売上を伸ばしている事例をセミナーで話してほしい」というご依頼をいただきました。そこで登壇し、Salesforceを使った営業管理・CRM活用の話をしたところ、当時はまだ不動産・住宅業界へのSFA/CRM導入がほとんどなく、非常に革新的に映ったようで、「うちにも入れてほしい」というお声が相次ぎました。それがSalesforceベンダーとしての始まりです。
得意領域は不動産・住宅業界をベースに、営業組織を持つ中間流通業全般です。商社・卸売・医療機器メーカーなど幅広い業種に携わっていますし、介護施設向けにパナソニック製品を販売する会社など、ユニークなケースへの支援実績もあります。製造・生産管理システムはほとんど手がけておらず、フィールドセールス・営業組織への導入が強みです。

芳賀: そうした強みを積み上げてきた一方で、最近は課題感も出てきたとのことですね。
奥田: はい、リアルな話をすると、Salesforce単体の新規導入ニーズは市場として飽和してきています。SFA・CRMはほとんどの企業に何らかの形で導入されていて、「まずゼロから顧客管理をしたい」というニーズ自体がほぼなくなってきています。
一方で、お客様から次に求められるのはBI・AI・他システム連携です。「Salesforceだけじゃなく、基幹システムのデータと一緒に見たい」「データをTableauで可視化したい」といったご要望をいただいても、以前の弊社はそこに対して何も提案できませんでした。「ポートフォリオに乗らない」――つまり最初から選択肢に入れてもらえない状況が続いていました。これがここ数年の課題感の正直なところです。

開発なしで「つなげる」提案ができる――Passworkとの出会い
芳賀: Passworkを知ったきっかけと、導入を決めた理由を教えていただけますか。
奥田: 以前から「Salesforceの先」のご要望に応えられないもどかしさを感じていたので、データ連携・システム間連携のツールには関心を持っていました。そんな中でPassworkをご紹介いただいたのですが、最初に魅力的だと感じたのは「開発なしで提案できる」という点です。
弊社はもともと開発が専門ではありません。Salesforceのアドミンは得意でも、スクラッチ開発はできないし、やるつもりもない。だからこそ、ノーコードで設定でき、月額コストも明確なPassworkは非常にフィットしました。「このシステムとこのシステムをつなげられます、費用はこれくらいです」という提案が、開発の詳細仕様を深く理解していなくてもできるようになる。これが最初の決め手でした。
芳賀: スクラッチ開発と比較して、具体的に何が変わりましたか。
奥田: 一番大きく変わったのは、調査と設計にかかるコストです。以前もし自分たちでシステム連携を手がけようとすれば、既存システムの仕様調査、認証まわりの設計、スケジュール管理など、すべてをゼロから自前でやらなければなりませんでした。当然、元エンジニアでないメンバーには対応できません。
Passworkを使うことで、そのあたりをほぼ意識しなくて済むようになりました。Salesforceのアドミン経験があれば設定できるGUIベースの操作感なので、弊社のメンバーが主体的に関わりながら構築を進められます。お客様への提案スピードも、プロジェクトのスケジュール管理も、以前とは比べものにならないほど変わりました。

「営業側から管理物件の状況が見えない」――不動産会社が抱えていた課題
芳賀: 実際にPassworkを活用された案件について教えてください。
奥田: 不動産賃貸管理会社様への導入事例をご紹介します。この会社様はSalesforceで顧客管理(反響対応・商談管理・売上管理)を行っていましたが、賃貸借契約後の入居管理・入金管理・原状回復工事などの情報は別の基幹システムで管理されていました。
何が起きるかというと、営業担当者がオーナー様に対してご提案するタイミングで、今その物件がどんな状況にあるのか――入居率、賃料収入、空室リスク――をリアルタイムで把握できないんですね。聞きに行くか、直接物件を見に行かないとわからない。結果としてオーナー様に対してきちんとした情報をお伝えできない、という状況が課題でした。

芳賀: そこをPassworkで連携されたわけですね。
奥田: はい。Passworkで基幹システムとSalesforceを連携させることで、営業担当者がSalesforce上で管理物件の入居率・賃料収入・空室リスクをリアルタイムで確認できるようになりました。
営業担当者は面倒くさがりなんです(笑)。複数のシステムを行き来して情報を集めようとはなかなかしない。Salesforceの中で全部見られる状態になって初めて、自然と情報を活用するようになります。その結果、オーナー様に対して「この物件は近隣相場と比較するとこういう状況で、空室リスクが高まっていますね。物件の切り替えや組み替えを検討されるのはいかがでしょうか」という、データに基づいた具体的なご提案ができるようになりました。
芳賀: お客様の反応はいかがでしたか。
奥田: 賃貸メインの会社様はもともと積極的な買い替え提案が少ない傾向があります。ただ、会社として売上を伸ばしていくためには、オーナー様に対してきちんと向き合い、預かり物件を増やし・良い物件に入れ替えていくという活動が不可欠です。そのためのデータ基盤ができたということで、「このデータ連携は本当に助かった」という声をいただいています。

「ツールを入れて終わり」ではなく、組織全体のDXを実現するパートナーへ
芳賀: 今後、Passworkをどのように活用・展開していきたいですか。
奥田: 弊社が目指しているのは、「Salesforceを入れました」「ツールを入れて終わり」ではなく、そのツールを使って実際に売上が上がった、業務効率が上がって残業時間が減った、採用にもプラスになって離職率も下がった、というところまでご提案することです。デジタル化で止まるのではなく、本当のDXを一緒に実現していきたい。
そのために、Passworkは非常に大きな武器になっています。「SFAと基幹システムをつなぐことで、BIでこういうアウトプットが見られるようになり、経営者・管理職がこういう意思決定ができるようになる」というビジネス変革のストーリーを、セットにして提案できるようになってきました。
たとえば、多くの会社さんで今も「報告会議のために数字を集計する」という作業が発生しています。でもデータ基盤さえ整えばその時間は本来いらない。経営層がリアルタイムで状況を把握し、より前向きな議論に時間を使える。そういう世界観を実現するご提案を、Passworkを軸にして広げていきたいと考えています。
芳賀: 最後に、どのような企業にPassworkを薦めたいですか。
奥田: SalesforceなどのSFAを使っていて、「その先」を求めているベンダーさんや企業さんに特に届けたいですね。
SFAの中にはデータがある。でも基幹システムや他のSaaSにもデータがある。それらがバラバラのままでは、経営判断に必要な情報は揃わない。Passworkでつなぐことで、営業活動データ・契約情報・売上実績・予算進捗を一つのダッシュボードで見られる状態になる。そうなって初めて、組織として「今何をすべきか」という判断が素早くできるようになります。
また、ベテラン社員の経験と勘に頼った業務を、データと仕組みで若手でも再現できる状態にしていくことは、人口が減り続ける日本においてすべての企業の課題だと思っています。そういう意味でも、データをつなぐ仕組みづくりから関わっていける弊社と、その基盤を支えるPassworkの組み合わせは、多くのお客様に価値を提供できると確信しています。


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